20150816椎名林檎 at 台北南港展覧館 (生)林檎博ライブレポ  第一版

台北 南港展覧館でのライブが終わって一ヶ月以上経ちました。

私も夏を終わらせないといけないので、一ヶ月も経ってこれかい、
と不本意なところもありますが、ライブレポを一応完成版にしておきます。

このレポはライブ中に取ったメモを頼りに翌日帰りの飛行機、
スカイライナーで書いた0版に、みなさんのコメントと
ネットの情報から書き足したものです。
今回途中から座らされたこともあり、メモは取りやすかったです。
セトリは自分のメモで足りましたがネットとも照合し正解でした。

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20150816椎名林檎 at 台北 (生)林檎博ライブレポ 南港展覧館

台北車站からMTRで15分ほど、昼に一度グッズを買いにいったので、
2往復目、トークン購入、改札も勝手知ったるもの。ホテル周辺うろつき
南港展覧館についたのは開演1900の15分前、入場の長蛇の列に加わり
これは絶対に19時に始まらんなと悟る。エスカレーターをあがり3階の
会場に入る。まっ平らなコンクリート床の広い空間にステージを立て、
パイプ椅子の会場。座席番号の奇数が下手、偶数が上手ということを
知らず、現地の人に聞きまくって着席。周りには見慣れた東京のライブ
参戦仲間がいて、なんか安心する。
ステージからせり出した花道というかランウエイというか。その前に、
空気発射装置が二機あり、なんか仕掛けていると予感させる。

ステージ上は、下手からピアノ、銅鑼、上手にドラムセット、上にホーン
セクションが座る位置があり、ステージ配置は林檎博14をほぼ踏襲。

19時を20分ほど過ぎたころに急に照明が消えて、歓声があがる。
15年以上待たされ、垂涎三尺状態なのだからそれも無理はない。

ステージ中央にスモークが立ち込め一曲目が始まる。

■茎(STEM)
おお、この曲で来たか。しばらくは歌声だけが聞こえる。
ステージ上のディスプレイの配置も林檎博14と
大好きなホーンセクションの間奏が終わるころ、
赤の着物を着た女性が一人、両脇に白い三人がすーっと現れる。また大歓声。
両サイドのダンサーの和を演出した踊りがかっこいい。
はい、つかみは完全OKでございます。林檎ざま。

■NIPPON
赤い和服の林檎がギターを持つ。この曲の時盛り上がってたな。
紅白の再演に近い。台湾の人もこの曲が大好きであることがよくわかる。
ディスプレイ中央に今回の緑の手旗「夜市」をバックに「林檎・参上」が
ドーンの白い大きな文字で映し出される。
台湾人・日本人ともに読めるので盛り上がる。
旗振りましたとも。一生懸命。
日本代表としてこの仲良しの隣人たちに範を示さねばなりませんから。

※ディスプレイの文字は動画を見て訂正しました。
林檎・参上の前に、「呷飽沒」という挨拶の文字が映し出されました。
「呷飽沒(みんなはもうご飯食べた?)」、台湾の方々はこの挨拶に
すごく感動したそうです。
なぜなら「呷飽沒」は中国語じゃなく、非常に伝統的な台湾語の挨拶で
林檎さんが台湾に気を使ってくれているのが嬉しくて堪らなかったそうです。
Facebookでの侯 竣嚴 さんのコメントによる)

※どうやら最初から神様、仏様あたりまでメディアに映像の撮影を許可
していたようです。動画の一つを貼っておきます

NIPPONの「林檎参上」はこの動画だと1:40あたりです。
「呷飽沒」は1:36に一瞬だけ映ります。
https://youtu.be/xEC6Fhrvwvo




自由へ道連れ
さらにテンションをあげる曲。(拡)林檎参上。これを見せてあげないとね、
ギター陣は、浮雲、名越の布陣。名越さんかっこいいなー。
この曲の頃かな。警備の人がきて、立っていた我々を座らせる。
林檎のライブを座って聞くなんて、かなり辛いな。
※これも先ほどの侯 竣嚴 さんのコメントによると、この会場は客席が平らなので
評判が悪く、前の人が立つと後ろから「座れよ」と抗議がくるのだそうです。

ありあまる富
チーン、とトライアングルのような音。そのあと生ギターが来て、
この曲だとわかる。超久しぶり。大好きな曲だから嬉しい。泣きそう。
ウルトラCではピアノのイントロだったので、ギターでやってくれるのが嬉しい。
台湾での曲名「満満的財富」。歌っている人が大勢いるように聞こえる。
もちろん日本語で。みんなこの曲が好きなんだ。ダブルで嬉しいな。
バックはPV映像をそのまま使う。上等でございます。
台湾のファンたちも認める名PVなのですから。
はじめからこのように分割されたディスプレイでも使えるように
作り上げていたみたい。

■走れゎナンバー
フルートで始まり、林檎博14で流れたアーケードゲーム風の車のCG映像が
映される。もしかしたら、ちょっと変えてきてるかな。
この映像は大スクリーンでみると、車線変更など実際に車に乗っているような
映像がリアルに感じられる。台湾の人たちもこのクールさがわかったんじゃ
ないかな。

■神様、仏様
実はあまりこの曲よく聴いていなくて、PVもあまり見ていなくて、
かっこいい曲なのね。虚無僧姿の浮雲のPV映像が使われる。
漢字で歌詞の言葉が書き出される。
花道の先端の近くに座っていたのだけど、先端部分だけ上に伸びる。
そして、そこに林檎がやってきた。ウォーめちゃ近い。
やっぱり綺麗。
そして、先端部分に立った林檎が埼玉アリーナとかでやったのと同じく。
すーっと消えていく。これも台湾の人たちに見せてあげないとね。
このときにMANGARAMAと書かれた紙切れが放出されました。
※しのたんさんのたれこみにより確認。


■葬列
お着替えタイムの録音再生だったように思います。
子供のコーラスです。
私は見にいけませんでしたが、東京事変のDomestic Virgin Line に
子供のコーラスが入りますが、聴いて確かめましたがどうも違うような気がします。
台北の会場で流れていたのは、僕はーってフワーっとした感じのコーラスでした。
このときのリハの時に、いつか使うことを考えて別バージョンを録音していたのかも
しれません。
映像は林檎博14の映像を使っていました。

■美味しい季節
現れた林檎ちゃんは、夏らしい膝丈のワンピース姿。かわいい。
光線の具合で、水色に見えたけど、どうやら水色、ピンク、イエローの
アイスクリーム三段をイメージした三色カラーだったのかなと思う。
曲中に「I scream 」が出てくるしね。
実は私、ボンボヤージュのピンクのアイスクリームTシャツだったので
とても嬉しい。

■女の子は誰でも
林檎博14で使われたラスベガス風電飾。
林檎の絵とともにLike a virgin , Sugar & Spice などの文字。
ステージ中央には、キラキラした鉄琴。間奏の時に林檎自らたたくやつ。
ここまでの2曲は、実は可愛い林檎ちゃんイメージでした。

■本能
いつまでも可愛いだけに浸らせてもらえません。
丈が長めの衣装を見ると、いつ脱ぐか脱ぐかと条件反射的に想像します。
ここで脱ぎました。黄色と黒のドロンジョ様みたいな衣装。ちゃうか?
もちろん拡声器。ガーターベルトにはおなじみワイヤレスイアモニタの装置。
なんであの四角い箱があんなにセクシーさを演出するのか不思議です。

■浴室
キッチンが出てきました。きたきた、いいとこ取り企画。
林檎博08の最高クール演出。包丁をちらつかせ、例のピアノ連打の場所で、
林檎を切り刻む。台湾の人たちはDVDを見てたのかな。大喜び。
改めてみても優れた演出。最後のほうで、手から血を流してました。
演技?アクシデント? どっちゃでもいいやカッコいいから。

罪と罰
ほーほーをさすー、ハモンドオルガンがぶわーーーー。嬉しい。
この曲は椎名林檎というジャンルを超えて、日本のロックの最高峰だと思う。
名越さんのギターかっこよかった。弾く方もこの曲を弾くのは嬉しいはず。
ステージの動きは、いつものおろおろ歩き、日本でやってることを
ちゃんとこちらのファンにも見せてあげてます。僕らもまた見れて嬉しい。

■迷彩
佐藤くんのバンドネオンのソロ、何が始まるのか。
おー、この手があったか。
確かにJAZZYな演奏がばっちり決まる今回の演奏陣。
鳥越くんのベースが映えるね。
この日は、エレキベースウッドベースアップライトベース
3種を弾き分けてました。引く姿かカッコいい。
男からみてもかいらしい、女性の心も掴んでるでしょう。

■望遠鏡の外の景色
これも14を継承し、林檎はお着替え、メンバー紹介に使われる。
各人の名前が出てくるたびに歓声が。
ダンサーはサヤ/ユカ。ドラムはタマダトムさんでした。
最後の一節だけ歌いに出てくるのもいつもどおり。

■青春の瞬き
しっとりした曲調。でも衣装は白のタイトスカートでウエストを
太いベルトで絞ったタイプ。その次の流れを予感させる。
ボンボヤージュを思い出す歌唱。ボンボヤージュまた演ってほしいな。

■歌舞伎町の女王
これをもってきましたか。8ビートでどっしりとやってきました。
ニューアレンジです。
この曲も台湾の人に浸透してるんでしょうね。

ちちんぷいぷい
■密偵物語
■殺し屋危機一髪
ほら、やっぱりきたねー、この流れ。林檎博14で秀逸とうならせた流れ。
DVDでも繰り返し見た流れ、これはこの塊でやるべきです。
欲を言えば、この後に真夜中は純潔を付けて欲しいくらいかな。
映像演出はほぼそのまんま。殺し屋の時のバキューンは手だけで
撃つ演技でした。

■カリソメ乙女
どうもありがとう、最後の曲です。初めてのMC。
この曲がアンコール前ラスだと林檎博08を思い出します。
※タレコミ まみちんさん
 One Time , Two Times, Three Times の時に銀のテープが発射されました
 私も後で拾いに行きましたが、何も書かれていない無地のテープだったんで
 持ち帰りませんでした
後半後ろに下がっていったので、もしかして、アレをやるのか、
と思いましたが、そこまで無節操なことはしませんでした。
ダンサー二人と、スモークの中にシュシュシュと消えていきました。

ーアンコールー
■丸の内サディスティック
やっぱりこれでした。
濃いブルーのコート風衣装、首周りにはひらひらのモール、
英語版ではじまって日本語へ、一番と二番の歌詞がごっちゃに。
なんでもいいのさ。丸サを歌っているだけで。幸せ。

曲が終わり、一生懸命、中国語でMC
通訳の方を紹介したけど、半分くらいは自分で中国語しゃべって
いじらしい。台風で命に別状はなかったみたいな話で、笑いも獲る。
台湾が気に入ったので、また来たいです。で、みんな大喜び。
日本語で、「来て下さい」といっている人がいました。
ファンに日本語を勉強している人がたくさんいるんだろうな。
来てあげてください。また僕も来ますから。

■長く短い祭
ロッキンとかで登場した三段アイスクリームマイク参上。
この曲でも脱ぎました。 レオタード姿です。
曲の途中で浮きちゃんと花道に出てきます。
よく見えなかったけど、花道に来るとき
けつまずいて浮きちゃん に助けてもらってた?
そしてせり出した最前部に来たとき、近くの観客が
席を離れて押し寄せました。僕も行きました。
この時だけライブハウスでした。
そして曲が終わったら、元の席に戻ります。

■旬
この曲だけは意表を突かれました。
確かにバラードでありながらJAZZYな雰囲気があるこの曲は
この編成でのラストを飾るのにぴったりです。
林檎ちゃんが消えてからも、ヒイズミくんがピアノで魅せます。
ヒーくんとは2日前のライジングサンでも魅せて貰ったので
親近感がわきます。 札幌から同じルートで来たのかな。
プロだからバニラエアなど使わず直行かな。
いつかピアニストと二人だけのライブをやればいいと思います。
それだけのレパートリーあるのだから。
落日とか生きるとか夢のあととか、罪と罰のピアノアレンジもいいし。

■エンドロール Bon Voyage
これも林檎博の継承です。
ここで帰り始める人もパラパラいたけど、ほとんどの人が
最後まで見て拍手を送ってました。

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会場に着いたときも、終演後も林檎さんのご両親、
ご子息(若旦那)、ご令嬢を見かけました。

終演後は若旦那は俊の離れた妹をだっこしていました。
妹もおにいちゃんを信頼しきっている様子でした。
若旦那は前見たのは、2010のウルトラCの時、
半ズボンが似合う可愛い男の子ですが、立派な体格の男性に
育っていました。
この家族の協力があって、林檎さんがライブ活動ができると
おもうと感謝です。
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■全体の感想

今回のライブは名付けて
「台湾の皆様に召し上がっていただくために、好評だった林檎博14をベースに
08の美味しいところ練りこんで、過去代表曲と新曲をトッピングしてみました」
幕の内演奏会

今回のライブは、林檎博14年女の逆襲を継承した演出をしたのが
走れゎナンバー/女の子は誰でも/望遠鏡の外の景色/ちちんぷいぷい
/密偵物語/殺し屋危機一髪  の6曲
林檎博08の演出を継承したのが、浴室/カリソメ乙女 2曲ありました。

ぶっちゃけ、一公演しかない台湾公演に新たな演出で全部はやるお金が
ないからですけど、これでいいのだと思います。

林檎博14年女の逆襲は。常打ち小屋作り50回公演やってもいい完成度です。
それをまた他の人たちにも見せてあげたいし、日本から来た自分たちが
また生で見られるのはとても嬉しい。

浴室、カリソメ乙女で林檎博08のネタをまたやってくれたのも嬉しかったです。

そんな中で、今回の演奏陣の特徴を生かしたニューアレンジもありました。
私が覚えているのは、迷彩と歌舞伎町の女王と旬です。

林檎博14から通して、演奏のかっこよさが際立つのはベースの鳥越くんです。
もちろん他のメンバーも素晴らしいですが彼らはもうおなじみなので。
本当にいいベーシストを見つけました。

浮ちゃんのユーティリティープレイヤーぶりもこのごろ際立つのですが、
欲を言えば、男性はもう一人たくさん歌う人がいてコーラスワークが
当たり前というくらいたくさんやってほしい。
ヒイズミさんとずっとやれるのなら、彼が候補かな。

なかなかの完成度だったので、凱旋公演をやっても良かったくらいなのですが、
そこはそれ、次には「椎名林檎と彼奴等がゆく 百鬼夜行2015」があるので、
新たなライブパフォーマンスを待っておれということなのでしょう。

コメントをいただいた皆様、読んでいただいた皆様ありがとうございました。